2009年に自ら経営する会社が倒産したことを契機に路上の絵描きになった長坂真護(以下、MAGO)は、2017年6月に単身、”世界最大級の電子機器の墓場”と呼ばれるガーナのスラム街・アグボグブロシーを訪問。そこで、日本を含む先進国が捨てた電子機器を必死に燃やしながら、1日わずか500円の日当で生きる若者たちと出会います。目の当たりにしたのは、大量のガスを吸い癌になり、30代でこの世を去ると言われる彼らの姿。MAGOは、アートの力を使って「我々の豊かな生活は、このスラム街の人々の犠牲のもとに成り立っている」という不条理な現状を先進国に伝えることを決意します。
帰国後、現地の廃材で作品を制作しその売上で2017年11月に2度目の訪問、癌の脅威から彼らを守るためにガスマスクを届け、これまでに1,000個以上のガスマスクを届けています。そして、2018年3月に銀座で開催した個展で、1枚の作品が1,500万円で売買されます。以来、MAGOは「サスティナブル・キャピタリズム(持続可能な資本主義)」を提唱し、このスラム街に集積した廃材を自身の作品へと昇華し、その売上を現地の人々へと還元する活動を続けています。
本展は、自身初となる美術館での個展開催となり、電子機器廃棄物を使用した作品のほか、世界平和への願いを込めたさまざまな作品を展覧します。
2030年までに100億円以上を集め、現地に最先端のリサイクル工場を建設することを目指すMAGO。美術家としての最終目標はアートで世界を平和にすること。
「全ては彼らのために。」ガーナのスラム街で見つけた真実の愛を、その目でご覧ください。
※掲載作品は参考図版です。
MAGO CREATION株式会社 代表取締役美術家
NAGASAKA MAGO
MAGO Art & Study Institute Founder